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間取り図

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北沢産業 II型オーダーキッチン

という訳で、前回はキッチンの取っ手の話を書きましたが、今日はキッチン本体の設計の話。

なにせ部屋が全部で50平米しか無いので、何かと何かの兼用というのがそこかしこにあります。

間取り図(第一層)

大きくはベッドと納戸の兼用キッチン作業台とダイニングテーブルの兼用の二か所。特にキッチンは、どう考えても既製品がうまく収まる訳は無く、必然とオーダーキッチンにしたので、かなり設計は遊べます。

キッチンのスペースは横方向の幅が厳しいので、II型をチョイスしました。

II型とはコンロとシンクの作業台を分けるタイプのキッチンで、横幅が短く作れるのが特徴です。ただ、欠点は作業台を二列並べないといけませんので、奥行き方向がかさ張ります。

幅方向は両側が扉で挟まれているので、物理的に幅が制限されていますが、かといって二列の作業台というのも、この狭い部屋ではなかなか厳しい。

そこで、部屋側の作業台とダイニングテーブルを兼用にしてしまおう!と思いついたのが、この設計の始まります。

となると、問題はダイニングテーブルとキッチン作業台の適切な高さが異なるという事です。

一般的にダイニングテーブルの高さは700mmぐらいでしょうか。一方でキッチン作業台の適切な高さは850mm位です。これでは、折角ダイニングテーブルと一体にしても、途中で天板の高さを変えるか、ダイニングテーブルをカウンターにしなくてはなりません。食卓は団らんの場なのでカウンターは絶対に避けたい。でも、天板の高さが途中で変わるのも嫌だ・・・。

「天板がダメなら、床を下げればいいじゃない。」

というマリー・アントワネットの言葉に閃きを得て、床に150mmの段差をつける事に。こうする事で、ダイニングテーブルとしては720mmの高さ、キッチン作業台としては870mmの高さの、フラットな天板を作る事が出来ました。

実は、このプランは当初設計をお願いしていた建築士にお願いする前から、決めていた、このリノベーション最大のこだわりポイントでした。

まだ、この頃は建築士との意思疎通がスムーズにできていまして、出て来たプランがこちら。

キッチンパース図
(尚、建築士に見捨てられたくだりはこちらを読んでください。)

SketchUpという3D-CADで描いてくれました。このツールは複雑な事をするには本格的なCADソフトには負けますが、非常に直感的で使いやすいです。しかも無料版の機能も充実しています。

ただ、この建築士のくれたパース図は、全然、プランが煮詰まっていないので、自分のデザインを伝えるために、同じツールを使って書きなおしてみました。

キッチン パース図

ついでに動画も作ってみました。

よしよし。建築士のよりもオシャレに出来た。(こんな事しているから嫌われたのでしょうけど・・・笑)

その後、設計士の手を離れ、北沢産業にオーダーキッチンをお願いする事にして、で、一昨日から設置工事が始まっていますが、今、改めて、見返して見ると、殆ど私の作ったパース図どおりに出来上がりました。大きな違いは、天吊り棚のガラス戸とパーティーシンクが無くなったぐらい。あ、梁をレンガ調にするプランは妻に却下されました・・・。あとはオーブンがダイニング側に異動したりと細々した配置は変わりましたが、殆どこのイメージ通りのキッチンが出来ました。(すみません、まだ工事中で、完成写真が無いので、天板までついた写真をお見せできませんが、いずれ。)

キッチン 設置中

キッチンが設置された感想は一言。「オーダーキッチン恐るべし。


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建築士と施主って利益相反関係だよね?

変なタイトルですが、個人的には素直にそう思った反面、ネット上はむしろ施主の利益の為に働くという説明が大半なので、いまいち腑に落ちません。

もちろん、施主の利益になる側面もあると思います。例えば、複数の施工業者から、安い所を入札で選べば、希望の設計の家を安く作る事ができるかもしれません。

でも、そこで削れる費用なんかに比べたら、建築士のペン先一つで左右される金額の方がはるかに大きな額なんじゃないかなぁと思います。

単純な話、建築士は建築費の15%ぐらいの設計料・監理料を取る訳です。そのパーセンテージが高いか安いかといったら、別に高くもなんとも無いと思います。ただ、このパーセンテージというのが曲者で、建築士の儲けを多くする方法は、建築費を高くする事しか無いという構造です。

例えば、リフォームについて建築士と相談している時に、『一階で部屋が底冷えするのが嫌なので、そこをなんとかしたい』と希望を出したとします。

それに対して、建築士が以下の図面を書いたとします。

床の仕様

おそらく、気にも留めないでハイハイと聞いてしまうと思います。

はい。私もそうでした。

そして、何が起こったかと言うと、とりあえず発注の為に設計図を渡した材木屋さんから、現場監督をしていた父の所に「おいおい、こんな仕様、この地方ではありえないよ!何かの間違いじゃないの?」と電話が掛かってきたのでした。つまり「やりすぎ」だよとという事です。

まず、フェノバボードというやつ。積水化学の最高性能の断熱ボードです。

フェノバボード http://www.sekisui-phenova.com/f/01.html

最高仕様、いいじゃないですか。別にそれをケチるつもりはありません。すべてにおいて、思い通りかつ最高の家づくりがしたいので、今回は建築士に依頼した訳で、それをくんで良い素材をチョイスしてくれたんだと思います。ただ、70mmのボードと30mmのボードと、二重にする必要があるのかという問題です。(もし専門家の方でこのブログを見ていましたら、これで良いのか、やりすぎなのか、コメントを頂けますと嬉しいです。)

建築士の言う根拠は、木も熱橋になるので、二重にする必要があるとの事でした。しかも70mmって、ラインナップの中ではそうとうな分厚さです。(あと、実は、カタログに70mmの厚さが無いのも、すこし気になっていました。)

ただ、この時点では、私は、まだ設計士の言う事を鵜呑みにしていました。現場監督をしている父が「おい、こんな設計あるかよ!」と言っているのをどうにか諫めて、「妻が底冷えを心配しているので、すこしやりすぎかもしれないけど、良い断熱性能を達成したいんだ。」と主張していました。

材木屋さんが指摘する、この床設計のもう一点の問題点は構造用合板18mmという奴です。12mmの方は、9mmや24mmなどを含めて良くある一般的な分厚さですが、18mmはあまり使われないものだそうです。別に特注という訳ではないのですが、値引き(仕切り率)が良くないので、結果、高くなるので、材木屋的には12mmがお勧めという事でした。

ここには、二種類の利益相反があります。まず、軽い方としては、断熱材ですね。これは分厚くすれば分厚くする程、価格は高くなりますが、断熱性能も高くなるので、あるいみ施主にも利益はありますが、「やりすぎ」かどうかの判断を、専門家では無い施主は出来ないという問題点です。

もう一つの問題は、構造用合板の件で「18mmをなぜ選んだのか」ここの根拠が不明で、12mmなら安く済むのを、なぜ18mmにしたのかという問題点です。本当に12mmではだめで、18mmではないとだめなのか?建築士に聞いても、根拠は出てこなかったので、別に12mmでもよかったんだと思います。いや、そもそも、大引きと根太の間に分厚い構造用合板必要あるの?という「そもそも論」も施工サイドからは出る始末。

すくなくとも、私の場合は、『建築士が噛むことで施工の価格を適正に見張れる』という事の、真逆の事が起きていました。

ただ、普通、これ気づけないよなぁとも思います。皆さん、どうやって、こういう事態を防いでいるんだろう。

今回のリフォームの場合は、一級建築施工管理技士&二級建築設計士の父が、職人から材料屋まで、腕のある人を集めて、施工をしていたので、業者がそもそも「味方」の状態でしたので、その点は助かりました

ただ、断熱材なんて発泡スチロールでいいんだよ!という父をどうにか説得して、断熱材は、減らしたものの「やりすぎ仕様」を保ってもらいました。

結局、床は、18mmの構造用合板は無しにして、根太は30mmから45mmに太さアップ、断熱材は、フェノバボードど同質だけど、もっと安い旭化成のJupiiを根太間と大引き間、それぞれ45mmを詰めてもらいました。

このJupii、3×6板とか大きな板で供給されるフェノバボードと異なって、標準的な根太間・大引き間のサイズでプレカットされているので、作業が楽ちんな優れモノなんです。

って、なんで、こんな事まで、施主の私が調べなくちゃいけないんだろ・・・建築士ってなんの為に居るの・・・。

この話にはオチがあって、断熱性能を落として施工する事にしたのですが、このJupiiを運んできた業者が、家がどこか分からが迷ってたどり着けなかったそうです。

その理由は、「まさか、こんな分厚い断熱材団地で使うとは思わなかった・・・」という事で、一軒家を探していたそうです。笑

おかげで、部屋はわらっちゃう程あったかいです。工事中の現場にも関わらず、作業が終わった夜にいっても、暖房無しで部屋はぽかぽかでした。めでたしめでたし。


リノベ後の間取り公開!

解体前の間取りと、どんな間取りにしたいのかを前回書きましたが、今日は、その間取りを紹介します。

50㎡に家族4人と柴犬1匹で済む訳ですので、とにかくスペースが無い。Private空間Public空間は分けたいし、なるべくPublic空間を広くとりたい。整理整頓が苦手なので収納はPrivate空間の方に追いやりたい。そんな考えから、設計してみました。

二階建てでもない、ただの団地の一室なのに、平面図が二枚あります。笑

第一層

間取り図(第一層)

まずは、第一層目の間取り。ポイントはすべて引き戸。特にエントランスに利点がありますが、スペースを小さく保ちつつも扉の干渉を無くしています。また上吊り引き戸にする事で、エントランスとLDKの床は連続しています。

また、小さいですが家事室も設けました。ここには洗濯機を設置しています。また掃除機とかもここかな。机に稼働棚も沢山つけてもらっています。家のネットワークの中心はここにする予定で、ルータ、スイッチ、Wi-Fiアクセスポイント、NAS等を格納する、サーバラックも作り付けてもらいました。

さて、扉を開けてリビング・ダイニング・キッチン(LDK)。ここは場所としては以前のLDKと同じですが、図面の上と左の壁をそれぞれ奥にずらしていますので、広くなりました。

キッチンはII型で、壁側にシンクで、部屋側にIHクッカー。IHクッカーは食卓に設置してあります。そのため、キッチン側の床を下げています。そうする事でダイニング側からはダイニングテーブルとして適切な高さ(720mm)、キッチン側からはキッチン台として適切な高さ(870mm)を確保しています。もちろん、こんな造りですので、システムキッチンが入る訳も無く、当初よりオーダーキッチンを計画していました。

リビングは、私は一人掛けのチェアを二つ置きたいと主張しているのですが、妻は、幅広のソファを置きたいとの事で、まだ折り合っていません。とりあえず、図面的にはだだっぴろい空間だけ。テレビは子供部屋側の壁に壁掛けにしてもらいます。この壁は左官屋に塗ってもらうアクセント壁になっています。

団地で生まれ団地で育った私にとって、団地の一番嫌いなポイントは脱衣所が無かった事。ですので、小さいけれど、一応脱衣所を作りました。またここは洗面も兼ねています。トイレにも小さな手洗い器がありますが、こちらの方がメインの洗面です。なお、前の記事で書いた制約により、風呂はそのまま。

子供部屋は元々の六畳間を二つに割って、二つの子供部屋を作りました。レイアウトとしては、ロフトベッドとその下の机という良くある配置ですが、机を掘りごたつにして、床に直接座れるようにする事によって、ベッドをあまり高しないで済んでいます。高校生ぐらいまでは使うでしょうから、ロフトベッドですが、使い勝手を良くしています。また、子供部屋は床もリビングより一段下げて、空間を広くしています。

なにせ、お隣さんがいる横と上には広げられないので、一階の特権でなるべく下に下げる作戦です。(なんで、床を下げられるかと言うと、この年代の団地がどう作られているかに関係します。これはまた別の記事で。)

夫婦の主寝室も子供部屋と同じ造り。ロフトベッドです。床はリビングから下がっていますが、第一層の納戸のスペースの床はさらに下げています。納戸には、妻が机をとうしても欲しいというので、妻の趣味のスペースだそうで。。。って、私の書斎はどこだ?!・・・ないんです。

第二層

間取り図(第二層)

さて、ロフトベッドも家具ではなく、建築として作ってもらうため、第二層目の平面図が必要です。

子供部屋のベッドは、机を使って、棚をひょいひょいと登る『匠の階段』を作って欲しいと頼んだのですが、建築士には強度的に無理と却下されてしまいました。ベッドの縁に普通の垂直の梯子を掛けるプランを提案してきたのですが、ベッド下のアクセスが良くなくなるので、施主的にはイマイチな案でした。その後、幸か不幸か建築士の手を離れましたので、大工さんに直接頼んだら、北側の壁に梯子にもなる棚を据え付けてくれて、それ使って楽に登れるようにしてくれました。しかも強度もばっちり。

主寝室のベッドの方はさすがに、子供のように梯子で登るという訳にはいかず、階段を付けてもらいました。これなら苦も無く登れます。また、ベッドでゴロゴロしながら、見れるように壁面にテレビもついています。

照明は、殆どライティングレールになっています。レールは建築士の案では天井に直付けでしたが、これは変更し、天井をふかして、埋め込んでもらいました。ついでにピクチャーレールも埋め込んでもらっています。これは大正解。ツライチに埋め込まれたレールは素晴らしぃ~。

内装について

内装は、去年、暮らしていたフランスを意識して選びました。

それぞれ、別の記事で写真で紹介できると思いますが、簡単に紹介すると、床は、玄関は本物のテラコッタ、トイレ・家事室・キッチンがテラコッタ調ビニル床タイル、洗面脱衣所はモロッコタイル柄のビニル床タイル。エントランスとLDK、子供部屋、主寝室が無垢材のフローリングです。

壁と天井は基本的には塗装。トイレ・家事室・洗面脱衣所がクロスです。また、手洗い、洗面、キッチンの背面はタイルにしました。

カーテンは、LDKが普通のカーテンで、それ以外がプリーツスクリーンです。カーテンはLDKの二つの窓をそれぞれ片開カーテンにしてもらいました。収納時は両窓のカーテンを中央に寄せて収納します。これによってキッチン側にカーテンがいかないようにすると共に、東側(図面右側)の壁を「何もない壁」にするようにしました。これは、最初から拘ったポイントで、狭小住宅的には、この壁に、かっこいい壁面収納をつけたくなります。私の生まれた部屋もそうなっていて、それはそれでかっこよかったのですが、ただ、部屋が広く見えるか、狭く見えるかという点だけで考えると、収納があると実際に狭くなる以上に、心理的に狭く見えるような気がします。

なのでここ一面をただの壁にして、ピクチャーレールで絵かなんか飾って、「え?こんな広い壁のスペースを収納にしないの?」という印象を持たせる事が、部屋を広く見せるとの考えです。

最後にリフォーム中の主寝室の360度画像を一枚。こんな感じで、納戸とロフトベッドを作っています~。ちなみにカメラを立ててある通路の床下も収納です。


解体前の間取り図

間取り図の話。築50年超にもなると、図面もそれなりに年季が入っています。と言っても、すでにリフォーム済みのため、すでに間取りは現状が図面通りではないのですが、一応、出発点として引っ張り出してきました。

なんと手書きです。

図面(リノベーション前)

3DKという間取りでしょうか。『ザ・団地』な間取りですね。大抵リフォームで1室+DKを繋げて、LDKにしているケースが多いのですが、私の部屋もリフォーム前はそうなっていました。ちなみに、私の家はこの図面とは左右反対の間取りです。

同様の団地のリフォーム済み物件の間取りを見てみましょう。

図面(典型的なリフォーム物件の間取り)

DKをLDKに変更するのに加えて、洗濯機を置ける脱衣所のスペースを無理やり捻出していますね。洋室が子供部屋、和室が両親の部屋とする感じでしょうか。ただ、洗面と洗濯機が洋室のスペースを削ってしまっているのが問題です。一方で玄関入ってすぐのスペースが、いまいち効率が悪いように思います。ここは要は、トイレや部屋にアクセスできれば良く、しかも、窓も無く暗いスペースで居住スペースというよりは、廊下のような場所。50平米の部屋にとっては、『住む』のに必要無いスペースがこんなにもあるのは無駄です。

もう一点の問題は洋室のアクセスがLDKに面しておらず、玄関から直接アクセスできる事。これは、マンションだろうと一軒家だろうと発生する問題ですが、この洋室を子供部屋にしてしまうと、LDKに入らずに自室に籠ってしまう事になりますから、それは避けたい。かといって、主寝室にしても、LDKから、空調の無い玄関スペースを通って部屋に入らなければならないので、夏は暑く、冬は寒い。これも今回のリノベではどうにかしたい問題です。

あと、これはある程度やむを得ないのですが、団地の部屋に住んでいるor訪れたことがある人は分かると思いますが、「トイレ狭くね?」って思いますよね。トイレは排水管の関係で、なかなか移動が大変ですが、これもどうにかしたいポイントです。

狭小部屋のリノベーションに強い色々な建築士のサイトを見て回ると、壁を全部とっぱらって、寝室すらLDKの一部みたいな間取りも見かけます。写真写りは良いのですが、どう考えてもDINKSか、子供が巣立った後の夫婦向け。暇さえあれば飛び回っている子供が二人もいて、その間取りでは、部屋がぐちゃぐちゃになるのは目に見えています。

子供が飛び回ってという事を考えてると、散らかっても良いPrivate空間と、きちんと片付けるPublic空間はきっちり分ける間取りにする必要があります。しかも、これまでの人生を通じて、自分が片付け下手なのは思い知っていますので、なるべくならPublic空間にごちゃごちゃ物を置きたくない。ですから、収納はなるべくPrivate空間に追いやりたいです。

あと、団地も築50年にもなると、建物的な制約もあります。団地リフォームの注意点として、ラーメン構造と壁式構造が良く言われています。古い団地は殆どが壁式構造といって、壁で建物の躯体を支えています。なので、壁を取っ払えないから、間取りに制限があると言われています。でも、この問題は我が家はOKでした。部屋が狭いので、取っ払えない壁は、隣の部屋との間の壁のみだったからです。なので間取りは自由自在です。

ただ、一か所だけ、風呂は今回のスケルトンリフォームでも手を付けず、そのまま残しました。団地の風呂は狭いので、大きくしてユニットバスを入れるようなリフォームをされる方も多いですし、風呂の場所を全く変えてしまうような事をするケースもあると思いますが、今回はパスしました。

というもの5年~10年後のスパンで風呂無いにある立管を外に出すという工事が予定されていたからです。風呂を手つかずにしておかないと、その工事の時に、折角のリフォームした部分を壊す羽目になってしまいます。なので、風呂の位置はそのままで、シャワー水栓は取り換えるものの、風呂のリフォームは今後の配管工事の時にしようという事になりました。

家が50平米しか無いと言うのを棚に上げておいて、夫婦でワイワイと好き勝手な夢のマイホームを考えるわけですが、設計要件をまとめると次のようになります。

  1. 風呂に脱衣所を設ける
  2. Private空間を隔離しつつ、Public空間のLDKを最大限広げる
  3. できるだけ収納はPrivate空間に
  4. できればトイレを広く
  5. できれば洗濯機のスペースも室内に設ける
  6. 風呂にはは手をつけない

どう考えてもこれでは注文が多すぎます!!「無い袖は振れぬ」とはこの事ですね。しかも、Private空間には私達夫婦の主寝室、息子の部屋、娘の部屋と3区画必要です。

かくして、このリノベーションのコンセプトを

『潜水艦のような狭くてぎっちり詰まったPrivate空間と広大なPublic空間』

として、このすべての我儘を盛り込むべく、設計を進めました。(まぁこんな無理のあるテーマだったので、前回の記事に書いた顛末で設計士に逃げられたのかもしれませんが、私はこーゆーレギュレーションがキツイ方が燃える性格です。。。)

という訳で、長くなってしまったので、どんな間取りになったかは記事を分けて次回書きます。


建築士に依頼したけど・・・・ ~匙をなげられた

Blueprint

さて、前回に続いて、もう少しリノベーションの経緯のお話。首都圏に住むことになり、団地住まいの決断をした訳ですが、リノベをどのように行うかのスキーム作りを考えなければなりません。家づくりの場合、一般的には、ホームメーカー、工務店、建築士のいずれかに依頼する形になります。リノベーションの場合は工務店か建築士ですね。ネットを色々調べると、双方に利点・欠点がありそうです。例えば、建築士に依頼する利点としては「レベルの高いリフォーム」になるそうです。

建築士(設計事務所)に依頼することで、一般的にはレベルの高いリフォームになると思います。依頼者の要望を聞き、予算やマンションの構造、法令の制限などの条件のもとで、一番よいメニューを示してくれる専門家が建築士だからです。また、工事の品質が確保できます。
-http://gentosha-go.com/articles/-/8078

って、リフォームの「レベル」って何だろう。笑

まぁ、だいたいネットの情報なんて、そんなもので殆ど参考になりません。何も参考になる情報が無いまま、ただ漠然と「工務店に頼むよりは、オシャレになりそうだから」と、建築士に依頼する事にしました。次に、どの建築士に依頼するかを考えなければなりません。Google先生に聞いて探す訳ですが、どの建築士もみんな素敵なポートフォリオをWebに上げていて、非常に迷います。

今回のリノベーションは、すでに購入済みの団地の一室のリノベーションで、しかも、その部屋は、実家に帰る時の仮の住まいとしか使っていない部屋でしたので、実質空き部屋。スケルトンにまで解体しても全く問題なく、工事のペースも気にする必要が無いという、ある意味楽な状況でした。

しかし、ここで一つ問題が発生しました。設計を考えようというタイミングで、なんと一年間のフランス赴任が決定。10月から翌年9月までフランス滞在で、帰国後半年後の4月から、新しい家に住むというスケジュールです。これは出国前に建築士を決めなければならないと、夏休みに何人か建築士をピックアップ。その内のお一人に妻と会いに行ったのですが、同世代で話もよく聞いてくれそうな方でして、依頼後直ぐに海外にいってしまうという変なスケジュールにも関わらず、問題無いと前向きな回答を頂いたので、その場で即決しました。

今にして考えてみると、正直なところ、建築士を誰にするかなんて、それ程、重要とは考えていなかったのかもしれません。だって「住みたい部屋のイメージ」は私の頭の中にある訳で、それを図面上に線を描いてくれれば良い訳です。こう書くと、設計を生業としている方にとってはお気を害されるかもしれませんが、まぁ、この私の考えが後々「設計士が匙を投げる」という大問題を引き起こすことになります。ただ、この時点では、ネットの情報に流されて「建築士に頼めば、自分の好きなように家づくりができる」と考えていました。

という訳で、渡仏直前に建築士と契約を交わしました。一年間の期間が決まっている海外赴任ですので、その間、メールでやりとりしつつ設計を進めてもらい、帰国後から入居までの半年間で一気に仕上げようという計画でした。

我が家の設計フェーズ

[おことわり] 結局、建築士が契約を投げ出してしまったので、このブログでは、なんとなく悪く書いてしまいがちですが、一方的に非難する事は避けたいのと、顛末はきちんと書いておきたいのとで、どこの設計事務所かはここでは書きません。その建築士の作品は非常に素晴らしく、また、匙を投げられた原因が100%建築士にあるのかというと、そうではなく、おそらく施主としての私の方にも幾分かはあると考えています。

さて、フランス滞在中にメールで建築士とやり取りする事になっていたのですが、二回程やりとりした後、こちらの要望を盛り込んだ図面書くのでしばしお待ちくださいというまま、無連絡の期間が六か月も。さすがにしびれを切らして、こちらから連絡したものの、契約前に見せた、こちらのデザイン案を、契約後、もう帰国まで二か月という段階で、いまさら「それは出来ない」「お勧めしない」と言いいだす始末。さすがにこれにはカチンと来ました。

渡仏前、建築士に最初にお会いした時に、私達の家のプランという事で24ページからなるパワーポイントのプレゼンテーションスライドを持っていきました。そこで、最大のコンセプトにしていたのが、ロフトベッドでした。子供達だけでなく、大人のベッドもロフトベッドです。50平米の団地に、子供もいる家族が住む事を考えると、最大の懸案事項は収納です。しかし、収納を作れば、当然居住スペースが減ります。そこで、大人のベッドをキングサイズかクイーンサイズのロフトベッドにして、下を全て収納にするというアイデアから、このリノベーションを開始しました。その時に建築士に見せたスライドです。

主寝室のコンセプト1

リノベ前の間取りをベースに考えるとこんな感じでした。図の上側が玄関で、元々この部屋は玄関からアクセスします。上からアクセスして、しかもロフトベッドに寝るとなると、通路が嵩張ります。そこで下のPlanBでお願いする事にしました。

主寝室のコンセプト2

この図のように、主寝室の右側はLDKです。こちらに主寝室の入り口を作るPlanBだと、通路は短くなり、面積をとりません。なので、この案でお願いできないかと依頼し、快諾してくれたため、契約を結びました。建築士が設計図にしたものがこれです。

ベッドルーム当初案平面図 ベッドルーム当初案立面図

最初に私達がプレゼンした通り、寝室の床面を下げる事によって、ロフトベッドにそれなりの天井までの空間を保ちつつ、下部の収納部分の容量を大きくとるデザインを描いてくれました。ところが、色々やり取りしているうちに、こちらの方がお勧めだと別の案が出てきました。

ベッドルーム改悪案平面図

つまり、ベッドは床において、端を床から天井までの収納にする案です。確かに、ロフトベッドよりは快適に寝れるかもしれません。ただ、そんなのは、すでに検討済みで、その上で「快適性を犠牲にしても、納戸のように何でも放り込める、ベッド下収納を作ろう」と決定した所から、この話が始まっているので、半年間の音沙汰が無い状態を心配して、こちらから連絡したら、この案が出て来た時には、少々びっくりしました。しかも立面図がなんともおざなりでして、、

ベッドルーム改悪案立面図

『フランス人は10着しか服を持たない』という本が流行りましたが、そのフランスに居たせいなのかもしれませんが、クローゼットが欲しいんじゃないんだよ!!納戸が欲しいんだよ!!と叫びたくなりました。(まぁ、もちろん、この図はおざなりに「とりあえず収納だよ~」って事で描いただけで、別に、すべてをクローゼットで使えという意味ではないでしょうけど)

私、色々とフィードバックをしていたのですが、なんとなく建築士さんのアイデアを立てつつも、自分の思い描いた家にするために、お願いする所はお願いする為、メールの文面を慎重に考えたり、少し疲れてきてしまいました。おそらく設計士も、うるさい施主だなぁと疲れていたと思います。

例えば、フランスで素敵な絵を買ったので、壁際にピクチャーレールを付けてくださいと言ったら、設計図に180弱の高さの所に壁付けのピクチャーレールを描いて来たりするんですよ。そんな所からワイヤーぶら下げて、絵を掛けたら、絵が目線の遥か下になってしまいますよね。普通、そういう事は建築士が検討すべき内容だと思うし、何か理由があって低い所に配置したのなら、説明があってしかるべきなんですが、こちらの、この手のフィードバックに対して、図面が更新されない日々が続いていまして、殆どが最後まで反映されませんでした。

元々、施工は切り離して、建築士には、設計と監理のみをお願いしていました。しかも施工には工務店を通さず、直接職人に依頼するという方法を考えていました。なんで、そんな事ができるかというと、父が、一級施工管理技士だからでして、長年建設会社に勤めて腕の良い職人さんと沢山繋がりがあったので、工務店は必要ありませんでした。ちなみに、両親共に二級建築士でもあるので、設計もできるのですが、スケルトンリフォームの経験豊かな方に頼む方がよいかなぁという事で、今回の建築士に依頼しました。

匙は投げられた!

主寝室の新プランは、施主としては絶対に採用したくない、検討済みのアイデアだったのですが、それはそれで『暮らしやすい』アイデアだとは思います、ですが、帰国も迫り、設計を固めなくてはならない段階においても、色々とできない事が増えてきました。下引き換気扇ができない(まぁこれはしょうがない)。子供部屋の机を使ってベッドに上がる『匠の』階段もできない(これは大工さんが簡単につくってくれた)、電気配線関連も全然決まっていない(これは私の専門と近いので問題は無いけど)、私の父(建築士ですよ)なんかは、最初のパワーポイントのスライドをそのまま設計図にしただけじゃん!とお怒りの模様。私も、大学教員という職業柄、「できない」というには「できる可能性をつぶしたのか?」という事が気になり、色々と質問返しをしてしまったのですが、それも悪かったのかもしれません。普通はどうなんでしょう?建築士に言われたらハイハイと聞くもんなんでしょうか。だとしたらちょっと悪い客だったかもしれません。妻にもよく怒られますが、どうにも大学で学生と研究討議をしているかのように、議論してしまうのは、悪い癖ですね。

帰国前に、解体工事を先行して始め、帰国と同時に、設計の細かい所を詰め始めたのですが、なにやら、この時点においても、建築士さんは、別件で忙しく、フランス滞在中に質問したことやお願いした事が摘み上がったまま。当初、フランス滞在中に月一ぐらいでメールでやりとりして、設計を固め、帰国後素材等を決定し、本契約して着工、三月初めに完成という予定だったのですが、間に合うのか不安に。そんな裏で、父がどんどんと施工を進めてしまうもんだから、レスポンスの悪い建築士とせっかちな父の間に挟まれて、ぐったりでした。

本契約の書類を交わす日の少し前に、建築士から「監理料を値引きするから、ここまでで監理業務は終了としたい」との連絡が。いやいやいや、設計図もきちんと仕上がっていないのに、それは無いだろう。こちらの、これまでに出した要望や、建築士から問い合わせに回答した事項が反映されていないどころか、炭出し図と設計図でサイズが異なる所がある始末。

これは完全に、この仕事のやる気を失っているなというのが見え見えでした。建築士のような頭脳労働者にとってモチベーションが一番大事だと思います。「プロなんだから」と憤ったところで何も変わる訳で無いし、モチベーションを失った頭脳労働者と仕事をするの程、非生産的な事はないので、これはもうOKするしかない訳ですが、それでも、設計・監理料を払う訳ですから、少なくとも設計に関しては完璧にしてもらいたいと思いました。そこで「承知したけど、まだ反映されていない所を全て反映させた設計図を持ってきてください」と頼みました。

そしたら「費用は一切要らないので、契約を破棄させてくれ」という旨の返答が。

かくして、依頼していた建築士に匙をなげられました。

という訳でして、今回は、すこしダークサイドのブログ記事になってしまいました。このような顛末で始まったリノベーションが、このせいで、いや、このおかげで、その後の工程は、それこそビスひとつまで、自分で決めて施工を進める事が出来ました。それでセンスが良いものができるか、そうでないかは、今後の記事を期待していただくとして、次回以降は、その後の最終的なデザインと工事の進捗を順を追って書いていきます。

無理難題かなぁ?と思いつつお願いしても、いとも簡単に作ってくれる大工さん、フランスから持って帰った、ハンスグローエドンブラハの水栓を付けてもらうという難題に応えてくれた水道屋さん、家庭用レベルではないネット配線や複雑な電灯線をぱぱっとやってくれる電気屋さん、真っ白い壁を完璧仕上げてくれたペンキ屋さん、そして、この後、工事に入る左官屋さんとタイル屋さん。直接、職人さんに依頼して、やりとりする事で、家づくりがより身近に感じられます。ちょっと遠回りしましたが、自分の思い描いた家を建てるのに最適なスキームはこれだったのか!


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